サーチュイン遺伝子とレスベラトロール
2012年07月05日
老化の防止、すなわち長寿の研究で、いま最も注目されているのが「テロメア」と「サーチュイン遺伝子」です。
テロメアについてはこちら
「サーチュイン遺伝子」とは、ヒトであれば10番目の染色体に存在し、長寿・抗老化遺伝子ともいわれるものです。

この遺伝子は普段は働いていません。これを働かせるためには、「少ない食料」にすること。すなわちカロリーを制限したときに、はじめて強力に活性化するのです。
なぜなら、サーチュイン遺伝子は動物の“飢餓”の歴史の中で、生命を維持するために生じたものだからです。そして最新の研究では、サーチュイン遺伝子がテロメアの短縮を抑える働きがあることがわかりました。
また、このようなサーチュン遺伝子を活性化する成分として、ブドウなどに含まれる「レスベラトロール」が注目をあびるようになってきました。あえて食事制限しなくてもサーチュイン遺伝子が活性化するというので、近頃では、レスベラトロールを配合した健康食品が数多く販売されています。
ところが、レスベラトロールの効果はいまだはっきりしていません。いや、むしろ否定的な研究結果が出はじめているのです。
カロリー制限は、健康・長寿をもたらす
ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ健康加齢研究所の研究チームでは−これまで、レスベラトロールがミバエのサーチュインを活性化するとされていたが−2か所の研究所で複数の手法を使って調べたところ、そのような結果は得られないことなどから、否定的な見解を発表しました。
さらに今年2月には、遺伝的に雑多なマウスを対象とした研究でも、レスベラトロールの抗老化効果は認められないことが報告されました。
その上で、カロリー制限をすると寿命が延びるという現象自体については“疑う余地がない”ということなのです。
実際、この「カロリー制限」と「長寿」の関係は、米国立老年学研究所とウィスコンシン大学でおこなったアカゲザルの実験が有名です。アカゲザルの遺伝子は、ヒトの遺伝子と98%一致するため、人間にひじょうに近い類人猿とされます。

このアカゲザル約80頭をつかい、20年間にわたってカロリー制限の実験をおこないました。
食事を「十分に与えられたサル」は体毛が抜け、身体にもシワが多かったのに対して、「30%のカロリー制限を続けてきたサル」は体毛がフサフサで肌にも張りとツヤがあり、若々しさに溢れていました(下の写真)。

現在、全てのサルは27歳以上で老齢期にかかっています。この中の、カロリー制限無しの群れ38頭のうち、すでに14頭が死亡しました。その一方で、カロリー制限有りの群れ38頭のうち死亡したのはたった5頭で、あきらかに制限有りのほうが“長生き”であることもわかりました(2009年発表時)。
しかも、カロリー制限有りのサルでは、がんや糖尿病、心臓病、脳萎縮などの疾病も少なかったのです。
つまり私たちも、(普通の摂取カロリーに対して)約30%のカロリー制限をすることで、確実に「老化を遅らせ健康になる」可能性が高くなるということなのです。
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以上のことから、まとめますと
栄養を不足なく摂取しながら、なおかつ摂取Kカロリーを通常の70%程度に抑えることで、身体における老化現象を遅らせることができ、健康長寿につながるというこのウィスコンシン大学でのアカゲザルの研究結果は、ひじょうに意味のある研究です。
アカゲザルの写真を見れば、その差異は一目瞭然。カロリー制限は、たしかに効果があることがみてとれます。この実験を人間に応用するなら、カロリーの制限度合いは70%でなくても80%でも十分効果があると予想できるのです。2000kcal食べてたひとが1600kcalにするということになります。
節制、節食しなくては、と思うと「大変だ」となってしまいますが、しくみで考えるとむずかしくはありません。
カロリスが実践できる「BOSS法」→
たとえば、具体的にはこのような食事です ↓↓
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「サーチュイン遺伝子」とは、ヒトであれば10番目の染色体に存在し、長寿・抗老化遺伝子ともいわれるものです。

この遺伝子は普段は働いていません。これを働かせるためには、「少ない食料」にすること。すなわちカロリーを制限したときに、はじめて強力に活性化するのです。
なぜなら、サーチュイン遺伝子は動物の“飢餓”の歴史の中で、生命を維持するために生じたものだからです。そして最新の研究では、サーチュイン遺伝子がテロメアの短縮を抑える働きがあることがわかりました。
また、このようなサーチュン遺伝子を活性化する成分として、ブドウなどに含まれる「レスベラトロール」が注目をあびるようになってきました。あえて食事制限しなくてもサーチュイン遺伝子が活性化するというので、近頃では、レスベラトロールを配合した健康食品が数多く販売されています。
ところが、レスベラトロールの効果はいまだはっきりしていません。いや、むしろ否定的な研究結果が出はじめているのです。
カロリー制限は、健康・長寿をもたらす
ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ健康加齢研究所の研究チームでは−これまで、レスベラトロールがミバエのサーチュインを活性化するとされていたが−2か所の研究所で複数の手法を使って調べたところ、そのような結果は得られないことなどから、否定的な見解を発表しました。
さらに今年2月には、遺伝的に雑多なマウスを対象とした研究でも、レスベラトロールの抗老化効果は認められないことが報告されました。
その上で、カロリー制限をすると寿命が延びるという現象自体については“疑う余地がない”ということなのです。
実際、この「カロリー制限」と「長寿」の関係は、米国立老年学研究所とウィスコンシン大学でおこなったアカゲザルの実験が有名です。アカゲザルの遺伝子は、ヒトの遺伝子と98%一致するため、人間にひじょうに近い類人猿とされます。

このアカゲザル約80頭をつかい、20年間にわたってカロリー制限の実験をおこないました。
食事を「十分に与えられたサル」は体毛が抜け、身体にもシワが多かったのに対して、「30%のカロリー制限を続けてきたサル」は体毛がフサフサで肌にも張りとツヤがあり、若々しさに溢れていました(下の写真)。

現在、全てのサルは27歳以上で老齢期にかかっています。この中の、カロリー制限無しの群れ38頭のうち、すでに14頭が死亡しました。その一方で、カロリー制限有りの群れ38頭のうち死亡したのはたった5頭で、あきらかに制限有りのほうが“長生き”であることもわかりました(2009年発表時)。
しかも、カロリー制限有りのサルでは、がんや糖尿病、心臓病、脳萎縮などの疾病も少なかったのです。
つまり私たちも、(普通の摂取カロリーに対して)約30%のカロリー制限をすることで、確実に「老化を遅らせ健康になる」可能性が高くなるということなのです。
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以上のことから、まとめますと
栄養を不足なく摂取しながら、なおかつ摂取Kカロリーを通常の70%程度に抑えることで、身体における老化現象を遅らせることができ、健康長寿につながるというこのウィスコンシン大学でのアカゲザルの研究結果は、ひじょうに意味のある研究です。
アカゲザルの写真を見れば、その差異は一目瞭然。カロリー制限は、たしかに効果があることがみてとれます。この実験を人間に応用するなら、カロリーの制限度合いは70%でなくても80%でも十分効果があると予想できるのです。2000kcal食べてたひとが1600kcalにするということになります。
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